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キャンペーン版「ルビンの壺が割れた」を読んだ。

by ちゅうぶる

新潮社が今度出すという「ルビンの壺が割れた」という小説を読みました。これは2017年7月14日から2017年7月27日まで期限付きで全文公開されています。

電子書籍でよくあるキャンペーンで何日までの期限付きっていうやつは原則読まないことにしているのだけれど、これは漫画じゃないし、キャンペーンだったので読んでみました。

あまりにすごい小説でキャッチコピーを考えてくれという、キャンペーン。これ本当にすごくてコピーが考えられないとしたら担当者の怠慢。販促だとしたら全文公開というのは前代未聞のキャンペーンだと思うのだけど、色んな人に読まれているようなので、キャンペーンとしては成功の部類に入るのかもしれません。

ルビンの壷というのは見方によって壺に見えたり、2人の人物の横顔に見えたりするやつですね。これをミステリーに当てはめると、読み方によっては誰が犯人なのかわからない、という、ミステリーにとってはうってつけのタイトルだと思います。

今風にネット上でのメールのやり取りで話が進みます。かつて二人は婚約していて、女性の方が結婚式当日に失踪して現れなかった、という出だしです。彼女に何が起こったのか、で彼はどうしたのか?、実に興味のわく出だしです。

メールのやり取りは一方的に男の手紙が長く続きます。このあたりでは悪者は女の方です。恨み節というのか理由も言わずにいなくなった女が悪い。

ところが最後に女のメールで明らかになるのは、実際には男のほうが悪者だったということになっています。

これって、どっちもどっちじゃないでしょうか。女も清純ではないけれど男も純情ではなかった。物語の中ではこれらのことはメールの中で直接表現されているので、タイトルのような読み方によって男女の善悪が逆転するわけじゃありません。「ルビンの壺」でも「すごすぎて」というのも言い過ぎ。

終わった所までが序章で、ここからがどんでん返しの物語が始まらなくちゃいけません。これが完全版だとしたら、出版されても買おうとは思わないです。このあとの物語があることを期待しています。


ちゅうぶる
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